はじめに
私たちは、普段生活をしていていつどこで何が起こるか分かりませんよね。
もしかしたら一瞬の間に命の危機を伴う出来事が起こってしまうかもしれない。そんな時に、対応できるようにしておくと安心ですね。少しの行動によって大切な命や存在を守れるかもしれません。
今回、応急手当ての中から心肺蘇生(CPR)について紹介してみたいと思います。
実は、心肺蘇生法を行う上で大人と子どもで大きく違う点があります。
ポイントを抑えておくことによって命を救うことのできる可能性もグンッと高くなります。
私たちにできること
ウサちゃん
呼吸が止まってしまった状態の乳幼児または大人を目の前にしたとき、私たちにできることってどんなことだろう?
*勇気を出して相手の命を救ってあげること(心肺蘇生を行う)
*救急隊員が駆けつけるまでの間少しでも状態を良くする・命を繋ぐこと
*正しい知識を身につけておくこと
*実践練習が難しくても知識だけでも頭に入れておくこと
年齢別死因
年齢別の死因としては、以下のことが挙げられます
ぱるちゃん
先天奇形等➡︎36.1%
呼吸障がい等➡︎13.4%
不慮の事故➡︎4.4%
乳幼児突然死症候群➡︎3.9%
出血性障がい等➡︎3.6%
その他➡︎38.6%
先天奇形等➡︎25.7%
不慮の事故➡︎10.1%
悪性新生物(癌)➡︎8.7%
心疾患➡︎4.8%
肺炎➡︎3.5%
その他➡︎47.3%
悪性新生物➡︎21.4%
不慮の事故➡︎17.1%
先天奇形等➡︎14.5%
心疾患➡︎4.6%
その他の新生物➡︎3.4%
その他➡︎39.0%
自殺➡︎22.9%
悪性新生物➡︎22.7%
不慮の事故➡︎11.7%
先天奇形等➡︎8.5%
心疾患➡︎4.6%
その他➡︎29.7%
自殺➡︎39.6%
不慮の事故➡︎20.0%
悪性新生物➡︎10.8%
心疾患➡︎5.3%
先天奇形等➡︎2.0%
その他➡︎22.4%
不慮の事故の年齢別死因
窒息➡︎71.4%
(※主に睡眠中にミルクが戻ってきて詰まらせることが原因)
(★赤ちゃんがミルクを飲みながら寝ても必ず縦に抱っこをして、少し様子を見てから寝かせる)
交通事故➡︎11.7%
溺水➡︎7.8%
転倒・転落➡︎1.3%
自然力➡︎1.3%
その他➡︎6.5%
窒息➡︎32.9%
(※最も多いのがピーナッツとこんにゃくゼリー)
交通事故➡︎30.0%
溺水➡︎27.1%
転倒・転落➡︎8.6%
自然力➡︎7.1%
煙・火炎➡︎4.3%
交通事故➡︎51.7%
溺水➡︎25.0%
窒息➡︎8.3%
転倒・転落➡︎5.0%
煙・火炎➡︎5.0%
その他➡︎5.0%
SIDS(乳児突然死症候群)について
近年、ニュースで取り上げられることが多く耳にすることが増えたSIDS(乳児突然死症候群)
このSIDSについて少し紹介してみたいと思います
・乳児の睡眠時に突然呼吸が止まってしまう病気のこと
・主に0歳〜1歳半の乳児が発症
(※男女で比較すると少しだけ男の子の方が割合が高い)
・まだ原因がはっきりと判明していないが、『睡眠時の無呼吸からの覚醒反応異常』が関係していると考えられている
・うつぶせ寝➡︎3倍
・喫煙➡︎4.7倍
・人工乳➡︎4.8倍
・暖めすぎ(後頭部付け根部分)
(※後頭部付け根部分には延髄という呼吸や反射など脳の命令を伝達するための大切な部分がある。生命を維持するために必要なため、乳児の時に必要以上に延髄を暖めると危険な場合がある)
ウサちゃん
ぱるちゃん
*赤ちゃんが寝ている間はこまめに呼吸の確認をすること(3〜5分)
*寝ている間に触れてみて反応があるかどうか確かめる
*もし呼吸が止まっていたらすぐに心肺蘇生(CPR)を行い救急隊を要請する(119番)
乳幼児の心肺蘇生(CPR)方法
大人と乳幼児で違う点
ぱるちゃん
まずは、大人と乳幼児で蘇生法が違うところから確認してみよう
心肺蘇生の定義
- 乳児(0歳)
- 幼児(1歳〜15歳未満)
- 成人(15歳以上)
成人向けの心肺蘇生法は学校や講習などで学んだことのある人も多いのではないでしょうか。乳幼児の中でも乳児と幼児では身体の発達上少し蘇生法が違います。また、幼児と成人でもまた少し違いがあるためその違いを理解した上で行うことがよりその人にあった救急を受けることができます。
ウサちゃん
乳児
- 胸骨圧迫➡︎2本の指で行う(キツネの手を作る)
- 気道確保➡︎顎はあまりあげずにほぼ水平(人差し指を添える程度)
- 人工呼吸➡︎鼻と口の両方をおおって吹き入れる
- 大きなポイント➡︎乳児の場合は息を入れることが最優先!息⇨胸骨圧迫の方が効果が高まります
幼児
- 胸骨圧迫➡︎利き手の付け根部分(基本は片手/場合によっては両手)で行う
- 気道確保➡︎顎が鼻よりも少し高くなるくらいまであげる
- 人工呼吸➡︎鼻をつまみ口から吹き入れる
成人
- 胸骨圧迫➡︎両手の付け根を重ねて行う
- 気道確保➡︎顎が鼻よりも少し高くなるくらいまであげる
- 人工呼吸➡︎鼻をつまみ口から吹き入れる
いかがでしょうか?乳児と幼児だけでも違う点がいくつかありますね。乳児の場合、胸骨圧迫の前に先に息を入れてあげることによって止まっていた呼吸が戻って来ることがあります。また、幼児の場合、胸骨圧迫を行う際は一つの手だけで十分力が加わるそうです。(※子どもの身体の大きさによっては両手が必要な場合もあるので、臨機応変に行う)大人の場合は、両手でしっかり胸骨圧迫をしてあげることが大切です。
ウサちゃん
①息を吹き入れる際はソフトに(胸が軽く動いたのが分かるくらい)入れることが大切
②胸骨圧迫は胸の暑さ3分の1の深さ
この組み合わせがとても大切なポイントになってくるようです!
ぱるちゃん
心肺蘇生法(CPR)〜イラストで解説〜
応急処置で使えるグッズ
救護をする時に使える物をリストアップしてみました♪
①手袋(ニトリルゴム)
➡︎怪我をしている人の救護をする場合、このニトリルゴムを使うことで体液(血液等)の接触からの感染を防ぐことができます
(ビニールより安全性が高い)
ぱるちゃん
もしも、体液がグローブに付いた場合は、外す時に体液に触れないように裏返しながら取ってくださいね
②人工呼吸マウスシート
➡︎中には口と口が接触することに抵抗がある人もいると思うので、そんな時はマウスシートがあれば便利ですね
ウサちゃん
③携帯用バリアキット(手袋とマウスシートが一つになった物)
最新情報
心肺蘇生法は毎年医師たちの間で研究され、どの方法が一番簡単にかつ命を救うことができるか見直されているようです。5年に1度改定されるそうですが、ここ数年でまた新しいもの(内容が少し変わる)が発表されるそうです。昔のやり方に間違いはありませんが、より命が助かりやすく誰にでもできるように見直されていっているので、もし最新の情報で行いたいという方は以下のリンクで確認してみてくださいね。